はじめに
採用・制度・組織を全刷新。滋賀の製造業が挑んだ「選ばれる会社」への変革プロセス
「良い技術があり、仕事もある。しかし、それを担う『人』が採れない、育たない。」地方に拠点を置く多くの中小企業が、今まさにこの壁に直面しています。特に、都市部とは根本的に異なる「地方特有の採用難」に対し、従来の求人媒体や手法に頼るだけでは、もはや限界が見え始めているのが現実です。
今回ご紹介するのは、滋賀県で装置開発・請負製造を展開する株式会社ファーストシステム様の事例です。同社は、先代から受け継いだ一流の技術力を持ちながらも、第二創業期を迎えるにあたり「属人的な採用」「管理職のマネジメント経験不足」「評価基準の欠如」という、組織の根幹に関わる課題を抱えていました。
本記事では、単なる「求人票の書き換え」「HPの刷新」ではなく、採用戦略の再設計から人事制度の構築、さらには管理職の意識変容を促すワークショップまで、「採用・制度・組織」の3軸を同時並行でテコ入れした全プロジェクトの舞台裏を公開します。
プロジェクト概要:株式会社ファーストシステム様

エリア:滋賀県
業種:製造業(装置開発/請負製造)
企業規模:101~300名(パート社員含む)
プロジェクトの目的: 第二次創業期における「組織経営」への脱却、および専門職採用の成功
解決した3つの課題: 1. 属人的な手探り採用 2. 管理職のマネジメント経験不足 3. 評価基準(人事制度)の欠如
主な実施施策: 採用戦略再設計、HP・コンテンツ制作、社員満足度調査、管理職ワークショップ、1on1、MVV・等級制度構築
主要成果:難易度の高い専門職で1名採用成功(開始1年以内)、組織コンディション指数(偏差値37.8→49.2)の向上と現場社員の意識変容、理念に基づいた新人事制度の基盤構築
インタビュー①|ご相談前の状況

外注を検討することになった背景
先代が築いた技術は一流。視察に来た他社からは業務プロセスが完璧という評価で、この技術力を基盤に新しい事業展開の可能性も広がっていました。一方で、人を育てる・採るという点では、すべてが手探り。私が会社を引き継ぐにあたって、一番の不安は『人』でした。
プロジェクト背景|解決すべき3つの重要課題
滋賀×専門職採用の壁と、戦略なき「手探り採用」からの脱却
人事部門がない中、明確な採用戦略を持たないまま採用活動を進めていました。滋賀県という立地に加え、専門職採用が中心であることから、もともと採用の難易度は高い状況です。今後の人口減少を踏まえると、早期に対策を取らなければ経営への影響が避けられないことも明らかな上、ホームページの内容は古く、採用専用ページも未整備。仕事内容がわかりにくく、働くイメージを伝えにくい点も課題でした。
モノづくり至上主義から「組織マネジメント」への転換期
先代代表の引退により、会社は第二創業期を迎えていました。これまでモノづくりに力を注いできた一方で、組織づくりに関する考え方は十分に整理されていませんでした。管理職は高い専門性を持つ反面、人や組織をマネジメントする経験が不足しており、組織運営の課題が表面化していました。
人事制度が存在せず、マネジメントを支える仕組みが不足
人事制度が整っていない状況下で、今後の事業展開を見据えると、頑張りに報いる仕組みの必要性や、社員に求める役割や行動を明確に整理する必要がありました。また、管理職のマネジメントを個人の力量に頼るだけでは限界があることから、制度として支える仕組みの重要性が社内で強く認識されていました。
実施内容|人事全方位支援による課題解決スキーム
フェーズ1|採用戦略とコンテンツ制作

都市部の成功パターンが通用しない「地方の採用」の現実
厚労省による一般職業紹介状況(2025年)の求人倍率を見ると、東京都が3.8~4.5倍に対して、ファーストシステム社のある滋賀県は1.3倍~1.8倍となっており、採用の難易度は東京都の方が難しいように見えます。おおよそのイメージは以下のような感じでしょうか。
東京都 : 求職者1000人×求人4000社 → 倍率4.0
滋賀県 : 求職者10人×求人15社 → 倍率1.5
しかしながら、地方の採用は、母数(転職希望者)が小さく、当たりが出にくい問題と、ミスマッチが激しい問題を抱えています。例えば、求人は製造・建設・介護中心だが、求職者は事務・軽作業を求めている…といったことも多いので実質の倍率は大きくなります。また、転職したいが経験を活かせる仕事が少ないといった理由で転職活動が長期化するのが地方の特徴です。
「取られる大変さ」と「始まらない大変さ」の違い
都市部の大変さは
・競合が多い
・条件競争になる
・採用単価が高い
…といった「取られる大変さ」なのに対して
地方の大変さは
・応募が来ない
・出会いも起きない
…といった「そもそも始まらない大変さ」があり、戦いの種類が全く違います。
都市部の企業の採用は倍率が高いとは言え、市場に人が必ずいます。ゆえに、「母集団形成(応募数集め)」が何より大事であり、求職者に他社と比較されることが前提になるので「離脱率」「受諾率」といった指標で採用活動の状態を把握しようとします。母数が著しく小さい地方で都市部のやり方が通用しないのは当然で、このスタートラインを間違えると採用は成功しません。
地方採用の鍵は「関係構築×意思決定支援」
地方の採用は「関係構築×意思決定支援」であるという考えのもと、まずは関係人口を増やすという設計を大事に行いました。具体的には、見学できる、カジュアルな面談ができるようにするという採用のやり方を変えるのはもちろん、地域のイベントに参加するといった間接的な関係性強化も行い、時間をかけて関係性を育てる戦略を取りました。今働いている社員たちが積極的に転職希望者を紹介してくれるような組織になることの重要性も高く、事業を前に推し進める強い組織づくりも大事ですが、社員が会社に対して愛着を持てる組織づくりも非常に重要になります。これが今回、組織づくりにも着手した背景の1つとなっていきます。
データに基づくターゲティングと接点の設計
採用戦略の話に戻ると、社員がどうやってファーストシステムを知り、入社に至ったかの情報を集めて分析し、閉じた市場では接点になる部分をより多く持つことが有効になるため、ターゲットを定めた上で、どこに接点ポイントがあるかを調査し、具体的な手法を模索。結果的にどんな手が見つかったかというと、装置づくりの設計者や組み立てる人材を募集する上で、近隣の滋賀県立大学の工学系学部に共同研究を持ち掛け、研究室への機会・実績を提供して就職先としてのパイプラインを強化するという打ち手などが出てきました(現在取り組み進行中)
具体的な手法|滋賀の特性を反映した「採用戦略の設計図」作成

Step 01 : 採用成功の設計図作成
事業内容・方針・組織などの状況確認/採用したいポストの業務内容・仕事の難易度や特殊性/採用要件(必須スキル、学習可能スキルなど分類)といった事前情報をヒアリング
社員アンケートの実施(ファーストシステム社に入社するまでの導線確認や、会社の魅力発掘を目的としたもの)
会社・仕事の魅力を言語化
応募前の情報発信設計(採用HPの内容設計等)
採用手法・導線の設計
Step 02 : 取材・撮影
取材のための事前アンケートを実施
当日現場取材(5名×30分)
代表者との打ち合わせ(90分)
当日仕事風景写真の撮影

Step 03 : 制作
執筆・イラスト制作
採用ページの構成企画、デザイン設計、サイト構築

実施にあたっての工夫|ターゲットの解像度を高める言葉選び
「プロフェッショナルになれる」「アットホームな職場」「未経験歓迎」といったどこの会社でも使っている平易な言葉を使わずに、ターゲットに“刺さる”言葉を使うことを重視。実際に活躍している若手社員の成長実例をストーリー化し、「自分でもできそうだ」と思えるまでのプロセスを精緻に描写しました。この「言葉の解像度」が、大手企業との差別化に直結しています。
以下のように、見出し1つにもターゲットに響く言葉を込めて作成しています。

フェーズ2|1人の離職を防ぐ社員満足度調査と組織改善

組織コンディションの可視化:社員満足度調査を起点とした組織改革
採用の話で出たように、地方の採用は“始まらない”難しさを抱えています。採用強化だけでなく、社員が退職しないことも非常に重要であるため、組織コンディションの改善に取り組みました。具体的には、組織の状況を定量的に見れる状態を作ろうと、社員満足度調査を実施。半年に1度定点観測し、そのデータから課題を抽出し打ち手を講じる仕組みを取り入れました。
具体的手法|データを活用した現場の不満解消アクション
満足度調査の実施
経営陣と結果を分析
管理職者への共有会
各課ごとの振り返り面談+アクションプラン企画
必要に応じてワークショップの実施
必要に応じて各課での取り組みに伴走
総会で振り返りとアクションプランの発表
満足度調査の実施
実施の工夫|管理職を巻き込むワークショップと個別面談の徹底

実施したワークショップと会議例
社員満足度調査の分析研修
マネジメント研修
組織改善アクションプラン作成研修
総会資料の作成
各課でのアクションプラン説明ミーティング
各課長個別面談(振り返り・次アクション作成)
これらのワークショップや会議の目的は、現場が動く状態を作ることに尽きます。「経営陣が本気だ」「管理職も動いている」「これからちょっと期待できるかも」と社員たちが変化を感じることが重要であり、そのため管理職者たちに徹底伴走していきました。
例えば、機械装置を設計・製作する部署では、技術力向上のための育成やノウハウの共有が弱いと分析。週に1度製作中の装置を題材に、どんな工夫を凝らしたのか、どんな難しさがありどう解決したのかなどを、設計側と組み立て側が一緒に意見交換する場を作りました(下記写真が実際のもの)。アクションプランの立案も、意見交換会の進め方、メンバーへの告知のためのミーティングなど初期は一緒に入り、まずは実施させることに集中しています。

フェーズ3|ミッション・ビジョンと人事評価制度構築

満足度調査でわかった「方針」「評価」に関する不満と不安
拠点が複数あって物理的に目が行き届きにくい、数字や成果だけでは測りにくい仕事もある、そもそも人事制度が不透明という声が満足度調査から見えてきました。組織作りでやっていたのは、各課の改善活動。しかし事業戦略がどうなっていて自分の役割は何なのか?頑張りが報いられているという実感といった仕組みが脆弱であることがわかり、ミッション・ビジョンの作成、事業戦略、人事制度を構築していくことになりました。
事業戦略の立案とそれを実現する組織・制度の整備へ
事業戦略(3年・5年後)の立案
ミッションの作成(2.5カ月)
人事制度のコンセプト設計(2カ月)
等級制度(2.5カ月)
評価制度(1.5カ月)
賃金制度(1.5カ月)
資料作成(1カ月)
管理職者説明会→全社説明会
管理職者勉強会(目標設定方法)
ワークショップ(全社・課目標設定)
個人目標設定(全社員の目標をユニセルがチェック&フィードバック)

実施にあたっての工夫①|人事制度を使いこなすための仕掛け
制度をただ作っても上手く機能しなければ意味がありません。そのため、バリュー(行動指針)をどう評価するのか基準を説明するページや、目標をどのように立てればいいのか、Good事例・BAD事例などを人事制度資料に組み込みました。(そのページ数13ページ!)中途半端にしない工夫を込めています。さらに上述の通り、研修も手厚く実施。管理職者へは人事制度の事前説明だけでなく、目標の立て方勉強会を実施して現場で推進できるようサポート。更にトライアル期間の目標は全社員分ユニセルがチェックしてフィードバックを行い、よいスタートが切れるようサポートしています。

インタビュー②|プロジェクト推進の裏側

「気づいているのは自分だけ」──社長の孤独と、外部に任せる迷い
正直なところ、組織の課題も、人の課題も、気づいているのは自分1人だけなんじゃないか、という感覚がありました。1人相撲をしている感じです。だからこそ、外部の力を借りることにも迷いがありました。うちの実情を分かった上で一緒に考えてくれるならいいけれど、結局は一般論の“正しいやり方”を渡されて終わるだけかもしれない。急ぎすぎても組織は崩れるし、遅すぎても間に合わない。そのちょうどいい塩梅を、外の人間がうちに合わせて汲み取ってくれるのか。そこが分からないまま任せるのは、正直怖かったです。
丁寧な現状把握が、迷いを安心に変えた
実際に動き始めてみると、その迷いは早い段階で解けていきました。何より最初に、うちの課題を認識するところに、想像していた以上に時間をかけてくれたんです。一般論を当てはめるのではなく、うちの状況に合わせて方法を設計してくれる。そこがハマったところです。象徴的だったのが、課長たちへの関わり方です。組織改善の企画を課長陣に出していた際に、日々の運営だけで手一杯だった課長に対して、一緒に考える場を作ってくれました。丸投げにせず、メンバーのフォローまで一緒にやってくれる。そこまで手が届いたからこそ、安心して任せられるようになりました。
支援成果
地方×専門職という最難関枠で1名の採用成功
プロジェクト開始から1年。求人媒体への露出、人材紹介会社の活用など網を張り、HPや会社のPR方法を練って受け皿を強くし、数少ない候補者を確実に確保する戦略をおこない、滋賀県内でも採用難易度が極めて高い専門職において、ミスマッチのない1名の採用が実現しました。
エンゲージメントスコア(偏差値37.8→49.2)の改善
組織面では、調査スコアは数ポイントの上昇に留まるものの、1on1面談やワークショップを通じて、社員から前向きな提案や発言が生まれるシーンが確実に増えています。現在は、完成したMVVを指針とした新制度の本格運用に向け、さらなる組織基盤の強化を継続しています。

エンゲージメントスコア(偏差値)は、37.8と厳しい状況からスタート。しかし半年後に41.2、1年後に49.2と偏差値50に近いところまで上昇。直近の1.5年後はポイントを2ポイント強落としていますが、継続的に活動を行い少しずつ成果が見えています。
またミッション、ビジョンが完成。ビジョンは組織長全員で作り上げるというプロセスを踏むことができました。さらに、人事制度が完成。2026年9月時点では、全社目標と課の目標決定の上、個人目標作成を実施中。ユニセルとしては、社員全員分の目標の設定が適切にできているかどうかのチェックを実施。良いスタートが切れるよう、徹底的な伴走を行っています。
全社目標と個人目標が連動する「自走型組織」の完成
新人事制度の核にあるのは、緻密に設計されたバリューです。「もっと主人公に」「もっとチームで」「もっと前へ」という3軸12項目それぞれに、レベル1〜5の行動記述を具体化。さらに頻度・難度・質・一貫性という4つの観点で見極め基準まで定義し、感覚的な評価を排除しました。とりわけ軸に置いたのは「もっと主人公に」、つまり自律・自走です。指示を待つのではなく自分で考えて動く行動を、等級・評価・賃金に一貫して連動させることで、全社目標から個人目標までが同じ軸でつながる「自走型組織」の土台が完成しました。
インタビュー③|人事の右腕としてユニセルを選んで良かったこと

単なる採用代行にとどまらない、泥臭い運用伴走の価値
まず大きかったのは、うちのビジネスのかたち、それぞれの組織の状況をちゃんと理解した上で入ってくれたことです。だから表面的な提案にならない。温度感とか目線の高さが合った状態で、ディスカッションができました。それだけの組織を見てきているんだろうなと感じる引き出しの多さもあって、状況に応じた施策やファシリテーションをその場その場でやってくれる。しかも、今どのフェーズにいて次に何をすべきかを、こちらが言う前に先手で提案してくれるので、後手に回ることがなかったですね。
採用サイトも、見栄えだけのものじゃなくて、一人ひとりの顔が見えるインタビューになっていました。見出しの作り込み一つとっても、深くヒアリングしてきたことが伝わってくる。会社側が伝えたいことと、求職者側が知りたいこと、その両方を理解した上で橋渡ししてくれたのが良かったです。あと、採用して終わりじゃなくて、教育や定着まで見据えて一気通貫で対応してくれたのも大きかった。採用したあとの受け皿をどうするかって、正直不安があったんです。そこのバックボーンを持った状態でやってもらえたので、ストレスなくシームレスに進められました。
なにより運用面ですね。週1~2回ちゃんとミーティングをしてくれる。都度出てくる組織・人の悩みや課題も相談してくれる。仕組みを作って終わらず、例えば、課長との個別面談、1人1人の目標シートを見てフィードバックしてくれるところまで、コンサルの範囲にとどまらず、地に足のついた施策を実行するところまでやってくれる。そこが依頼して良かったと思う部分です。
今後の展望
いよいよ新人事制度はトライアル期間に突入します。評価者となる管理職を集めたワークショップで模擬評価会議を重ね、実際の評価会議も経験しながら、より公平で納得感のある評価運用を作り上げていく段階です。このプロセスを通じて社員満足度をさらに高め、事業拡大を後押しできる魅力的な会社をつくりながら、採用活動もさらに強化。優秀な人材が集まり、長く活躍し続けられる会社づくりを、これからも進めていきます。
【ユニセルの伴走スタイル】本事例から見る再現性
どんな再現性があるのか
課題の緊急度に応じて、着手順を柔軟に変える
今回のプロジェクトは、特定の会社やタイミングでしか成立しない偶然の産物ではありません。「採用→組織→制度」という順序が決まっているわけではなく、今回は採用の難易度が特に高く喫緊の課題だったため、先に採用に着手しました。どこから手をつけるべきかを固定のフローに当てはめるのではなく、その会社にとって今一番効くところから動けることが、再現性の土台になっています。
人事領域を一気通貫でカバーできる
これを可能にしているのが、人事企画・制度設計・採用戦略という人事領域全般を一気通貫でカバーできる体制です。「採用の専門家」と「制度設計の専門家」を別々に探して繋ぎ合わせる必要がなく、採用・組織・制度が絡み合った課題でも、窓口を分散させず一貫した設計で進められます。さらに、採用サイトやインタビュー記事のようなコンテンツ制作から採用代行まで、実行フェーズを自社で完結できる体制も持っています。今回のプロジェクトでは採用代行までは実施していませんが、必要になれば同じ会社の中でそこまで任せられるという選択肢の広さそのものが強みです。
現状把握と、現場を巻き込む実行力
着手する領域や順序が柔軟である一方、進め方には一貫した型があります。どの領域に着手する場合も、ミーティングを重ねて事業方針や組織課題を丁寧に確認したうえで設計に入るため、汎用的な制度やコンテンツをそのまま当てはめる進め方にはなりません。また、制度設計のプロセスには管理職も参加させ、管理職者説明会・勉強会・ワークショップまで実施することで、「経営が作った制度」を「現場が使う制度」に変えています。そして、アドバイスを渡して終わるコンサルティングにはとどまらず、週次のミーティングや個別面談・フィードバックへの同席など、実行段階まで踏み込んで伴走します。
向いている企業と向いていないケース
向いている企業
人事専任者や人事部門がなく、社長や一部の管理職が組織課題を1人で抱えてしまっている企業です。地方・専門職採用など都市部の採用手法がそのまま通用しない環境にある企業や、「採用がうまくいかない」「組織がまとまらない」「評価制度が不透明」といった課題が別々に見えて実は根っこでつながっている企業にも向いています。また、経営者に変革への当事者意識があり、自ら現場に出て説明・対話する意欲があることも、成果につながる前提条件です。
向いていないケース
一方で、すでに人事部門や専任担当者が機能しており、評価制度の設計だけといった特定の一機能をスポットで依頼したい企業には、強みが十分に活きにくい可能性があります。ユニセルの強みは複数の課題を横断して橋渡しする伴走力にあるため、単発の依頼では本領を発揮しづらいためです。同様に、現状把握や合意形成にかける時間を省き、とにかく早く制度だけ導入したいという企業とも、丁寧な現状把握を前提にした進め方ゆえに相性が良くない場合があります。加えて、経営者自身が制度設計や説明会への関与を避けたい企業では、管理職・経営者を巻き込む伴走スタイルの効果が出づらいと考えられます。
